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母親になった、あの日

十数年前、初めての子どもはダウン症候群という体質を持って生まれてきました。

『障がいを持っている』子どもを授かってしまったということ。

「発達遅延」「知的障がい」そういった情報を前に将来を悲観して、ただただ涙に暮れる日々。


授乳のために起きた、ある深夜。

その命に意味があるのか・・・不遜な考えを抱きながら、ただ義務的にミルクを作って布団に戻り長男の顔を覗いた、その瞬間。

それまで寝ていた長男はふと目を開けて、生まれて初めて私の顔を見て微笑みました。

それは今思えば単なる生理的微笑反射だったのですが、それでも無垢なその微笑みの前に、それまでとは別の涙が溢れ出ました。


「ごめんね。そうだよね。生まれてきてくれてありがとう。」


私が初めて本当に母親になった夜でした。

子育てはどの子も同じ

翌年、次男も生まれて、毎日バタバタと子育ての日々を過ごして気付いたこと。


それは、「子育てをする」という日常の生活は、障がいがあっても無くてもあまり差が無いということでした。

そして。


子どもの「感じる気持ち」も


うまく自分の言葉で表現できなくても、自分でできたら嬉しいし、もたついてうまくできなければ意欲がなくなり自信を失います。


日々の生活で保育者は気付きにくいけれど、障がいがある子どもも心の奥底で自尊心は同じように育っています

「やりたい」気持ちを大事に

「世の中はどんどん便利なもの、簡単なものが出てきているのに、なぜ学用品だけはハンディキャップがある子どものレベルに合うものが売っていないのだろう。」

そう思いながら、長男が「自分の力で取り扱えるように」「自信を失わないように」工夫して通園グッズを作りました。

時間に合わせて行動する必要がある集団生活では、お仕度にもたついていれば担任の先生や補助の先生が手伝ってくれます。時にはお友達も手伝ってくれます。


でも、「じぶんでやりたい」という気持ちは・・・?


私は、長男の「やりたい気持ち」を大事にしたいと考えていました。

だから、苦手な部分をちょっとだけ簡単にできるようすることで、彼の「じぶんでできる」を実現できるように工夫しました。

『スネイリーズ』誕生

子ども達に用意した学用グッズを、「それ、いいかも。」と認めてくれたのがKANAさん。

次男のクラスメートのママで、自身でオリジナルバッグを製作販売しているクリエーターさんでした。


長男が障がいを持っているという話から始まり、障がいを持っていてもいなくても、上手に自分の気持ちをを表現できない子どもはいるし、手先が無器用で自信を無くしてしまう子だっている、という話になりました。


自身も二人の子どものママであるKANAさん。

当時互いの子どもたちは既に小学校高学年になっていました。


日常生活に追われていると、なかなか親は子どもの気持ちに気付かなかったりするよね。

でも、できる限り子どもの気持ちにより添って、子どもの「あったらいいのにな~。」を形にしたい。


私の想いに共感してくれたKANAさんが、縫製を請け負ってくれることになり、2015年6月『スネイリーズ』は誕生しました。


そして今。

長男誕生の前日、同じ病院で女の子を出産したママ、NAOMIさんも製作者として加わってくれています。


どちらのママも、同じ親としての思いを込めて、プロの技術で一点一点手作りで製作してくれています。

子どもの気持ちにより添いたい

頑張る子どもの背中にそっと手を当てるように。


スモールステップで成長する子どもが、ただ「楽をするため」では無く。

「ちょっとだけ頑張る」ための学用グッズ。

それがスネイリーズの目指すところです。


ゆっくりでも一段一段階段を上るように。

親目線で、子どもの成長をサポートします。

福田 恭子

そったく 代表

任意団体ダウンズアドール 代表

足立区きかせてサポーター

日本音楽著作権協会会員


外資系損害保険会社にて延べ14年勤務、その後、派遣にて4年間大手化学会社勤務。

上記の傍ら、イラストレータ-(主婦の友社刊「気功入門」「漢方入門」他)、着付け講師(長沼静着物学院)、作詞(ビクターエンターテインメント 幼児保育教材 運動会・発表会シリーズ)に従事。


社名「そったく」の由来


漢字で書くと「啐啄」。


啐は卵の中の雛が孵(かえ)ろうとして中から殻をつつく音。

啄は、親鳥が雛の行動に反応して外側から殻をつつく音。

親子の気持ちが通い合い、同時につつくという共同作業があって初めて卵の殻が割れ、雛が孵ることができる様子をさしています。

現代では主に禅の言葉*として使われています。


社名「そったく」には、啐啄本来の意味、『こどもたちのひそかな声に耳を傾けたい』という親の思いを込めています。


*禅の言葉:師家と修行者との呼吸がぴったり合うこと。機が熟して弟子が悟りを開こうとしているときにいう。(大辞林第三版より)